東北での肥後ちゃぼの飼育【古山 哲也氏】【肥後チャボ保存会 54号】
私は、鶏の中で特にチャボが大好きです。
小学生の時に父の影響でチャボを飼育していたからかも知れません。
なぜ、肥後ちゃぼを飼育してみたくなったかと言うと、チャボは、桂種、猩々種は知っていましたが、内種が多く、特に冠が大きいチャボがいると知り、大冠チャボ、達磨チャボの魅力にとりつかれたからです。
それは、肥後ちゃぼと言われており、自分の知る範囲では、東北では見かけませんでした。
肥後ちゃぼは、どのように飼育したらよいか色々情報を知りたくて、当時、肥後ちゃぼ保存会の松崎事務局長さんや濱口さんにアドバイスをお聞きし、会報誌を読んで情報収集しました。
飼育する上で、一番、心配したのが、東北は、九州と違い寒さが厳しいところです。
参考になるかわかりませんが、自分が飼育している状況を紹介したいと思います。
古山氏の肥後チャボこだわり飼育方法
3月から11月までは、天気が良ければ週に1回は、飼育小屋から外に出して2時間位遊ばせております。
外に出すと、日光浴や土を掘ったり、土の中の微生物を食べており、チャボが生き生きと元気になり、外に出したほうが卵を産みやすいような気がします。
特に、いつも保存会の広報誌が届く5月下旬ごろが、一番チャボが過ごしやすい季節だと考えています。
産卵は、3月中旬頃から始まります。
本当は、3月から孵化が良いと思うのですが、寒さのためか我家では、無精卵が多いので、集中して孵化させるようにしています。
東北の寒さを肥後チャボが乗り越えるためには?
寒くなる、12月から2月は、飼育小屋の寒さ対策はかかせません。
飼育小屋は3つありますが、ビニールとブルーシートを小屋に貼り付けています。
特に、チャボは直接寒風に当たると弱いようで、最近ブルーシートにしてからは、体調が悪くなるチャボが少なくなりました。
しかし、今年は寒波で、朝は、氷点下マイナス3度位が続いていたので、体調管理に気をつけければなりません。
肥後ちゃぼの場合、冠が小さくなりやすく、凍傷し黒くなりがちなので気をつけています。
対策として、週に1回ワセリンを冠に塗り、冠を保護するようにしています。
また、餌に青米を混ぜるのが良いと教えていただき、我家の達磨チャボは、喰いつきがよいようです。
肥後チャボの飼育や繁殖の難しさ
個人的にチャボを数年飼育していますが、達磨チャボの飼育・繁殖は難しいように感じております。
産卵も少なく、体調がすぐに悪くなるようで、一番は予防が大切と考えており、早くチャボの異変も気付けるように観察力を養いたいと思います。
最後に、早くコロナが終息し、展示会や品評会が開催でき、チャボの交流がを願いたいと思います。
(本会会員 宮城県在住 古山 哲也氏)
岩手地鶏(白笹)
岩手県の本会会員である後藤省吾様からは岩手地鶏の写真が送られてきました。
県北の山間部や紫波町から県南部にかけて飼養されていたが、一時絶減の危機に陥り、昭和59年に文化庁より天然記念物に指定されている。
羽装により「白笹種」、「赤笹種」等の内種に分けられる。
飛用力が強く、雌雄共同で子育てをし、野生色が強いことが特徴である。
※高知、三重及び岐阜の地鶏は、昭和16年に天然記念物に指定されている。
日本家禽会岩手支部の日当和博氏を中心とする会員の努力により赤笹種と白笹種(写真)が維持されている。